TRPGプチオンリーありがとうございました

コミックシティ東京138 内で行われたTRPGプチオンリーに参加してまいりました。
東5ホール ト32a Desktheory
琥珀堂紅茶店」
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と既刊を持って久々のイベント参加。
昨年の今頃は3spだけのオンリーイベントアリアンロッドのソロシナリオゲームブックを携えて行ったわけですが、今回はTRPGのオンリー!
前回がアウェーなら今回はホーム!

とか適当なノリでの当日。

うむ、聞いてはいたがシティは女性率高いね。
おじさん、なんか場違いかな~(笑)。


東京は30度超えで暑過ぎてさらに汗だくだしねぇ(笑)。
ネクタイゆるめたいよーな気もしつつ、エプロン姿のおっちゃんはスペースへいらしてくれる方を待つわけです。

次第にTRPGプチオンリーの通りにも人が増えはじめた頃、嬉しいことにツイッターを見て(フォロワーさんなど)来て下さった方が!
小説+紅茶本という「なんでTRPGオンリーなのに異色本だしてんだよ(笑)」と言う弱気もおかげさまですっかりと晴れました。

さらには「駅まほ」や「ゆうこや」のリプレイを手に入れたくてという方も居て、最近あまり見ないシステムなので少しでも知っている方と話せるのはとても貴重な機会でした。

さて駅まほとか艦これとか色々出してましたが私は今回、アリアンロッド2Eの列で参加(アリアンロッド2Eリプレイ・ストイックマインドもってったし)だったわけで、近頃ちょっと元気なかったアリアンもまた盛り上がるといいですねと近隣の方々ともお話できてたいそう楽しかったわけです。
個人的には今年は「ファンタジーの復権」というのをテーマにしているので、アリアンロッドまわりでも何かできると良いなと思いました。
(ちなみに現代ファンタジーの方ではアマデウスを夏コミに委託する予定ではおります)

話はまたもどりまして。
今回の紅茶本にはアレンジレシピをリーフティーで載せましたが、ティーバッグでも美味しい紅茶が楽しめます。

という事で、皆さんに良い T タイムを!


TRPGプチオンリーありがとうございました。


6/19コミックシティ東京138 東5-ト32a

6/19コミックシティ東京138 東5-ト32a [Desktheory] にてTRPGプチオンリー参加します。

駅前魔法学園! 琥珀堂紅茶店 日常小説× 紅茶レシピ本!?
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他、ゆうやけこやけアリアンロッド2Eなどのリプレイも持って行きますよ~。
夏コミにはいけないので、このTRPGプチオンリーでボクと握手?

TRPGくらべる02 ホラーなジャンル

 一口にホラーと呼んでも色々とあるわけですが昨今、再び注目株の「クトゥルフ」とサイコロフィクションの「インセイン」をざっくりくらべてみましょう。

クトゥルフ神話TRPG [クトゥルフの呼び声]

CoC、クトゥルフ神話TRPG。
宇宙的恐怖と狂気を前に謎を解き明かす探索者となるRPG。
原作であるクトゥルフ神話は創作小説から生まれたシェアードワールドで実在?の神話ではない。暗い印象とともにユーザーはニッチだったが、現在はもっとも注目を浴びている。
クトゥルフの宇宙的恐怖というよりもパニックホラーやライトノベルホラー感が昨今では人気。
SAN値ピンチ! と一躍有名になった正気度ルールがゲームの肝。
狂気に耐えて日常に帰還しよう。
判定はパーセンテージロール系。D100の下方。他、ダイスは色々と使うので準備しよう。

マルチジャンルホラーRPG[インセイン]

サイフィクのホラーTRPG。
PL手番によるサイクル進行とハンドアウトに秘められた秘密を情報項目にすることで、システマティックな運用ができるのが強み。
またハンドアウトが基本実装されていることでPL自体が怪奇事件へ関与しやすい。
マルチジャンルホラーと銘打っているだけあって世界観に制約はない。
日本的恐怖からB級、ジャンルを超えてクトゥルフも扱っているが、3巻からSCPという異常現象や都市伝説のデータベースを下地として遊ぶ指針も打ち出した。
判定はD6.
余談だがキャラシートに正気度があるのはホラーのお約束かw

システム面の違い

 クトゥルフは古いTRPGなだけあってかなりファジーでGM(KP)の力量で左右されます。逆に言えば「やれること」は多いのでPLの創意工夫が生きるゲームではあります。*1
 恐怖演出用のシステムは正気度(SAN値)を管理することで表現します。怖い出来事がおこればSANを削って或程度下がる(一度に失うなど)と狂気に陥ったりします。
 物語としての進行は(シナリオの良し悪しもありますが)KPとPLである程度相互にカバーして遊ぶことになるでしょう。ゲーム内時間管理やキャラ位置、得られる情報はKPの都合よく管理できるタイプのゲームです。得もすればKPによる殺戮ゲームにも出来てしまうので、公正さをどこかに担保しておく必要があります。(たとえば既に遊ばれているシナリオに順ずるとか、かならずこの方法でなら助かるというルートを実現可能な難易度で設定するなど)

 インセインはサイコロフィクションというTRPGのフォーマットで出来ているため、ゲームの進行はかなりシステマティックになります。PLは手番に一行動する。これが基本となります。やれることが限られるのでPLやGMのゲームへの負担は減ります。また情報や狂気をカード化することで公正さを担保できているのが強みです。秘匿ハンドアウトの仕組みも秀逸です。
 恐怖演出用のシステムは正気度と狂気カードです。正気度はSAN値と似たものだと思って良いでしょう。恐ろしい出来事にあえば減っていきます。狂気カードは「どう狂っているか」を指定するロールプレイ補助の側面を持つギミックです。「~したら××する」などのフォーマットが良く使われます。例「刃物を持ったら人を試し切りしたくなる」など。
 ただ「窮屈」な側面はあります。PLが様々な工夫を思いついても情報カードの調査に成功したかどうかの方が意味を持ちます。

恐怖面

 クトゥルフ神話というシェアードワールドな創作を恐怖の根底としているわけですが、大体は神話生物というクリーチャーの持つ怪異現象から派生した物語となります。なのでクトゥルフのシナリオでは神話生物が出ないと不評だったりすることもあります。

 インセインはマルチジャンルと銘打っているだけあって雑多です。しかしジャパニーズホラーや映画の影響を受けたシナリオや世界観は多いようです。またクトゥルフだけでなくSCPという都市伝説のシェアードワールドとの連携を打ち出しています。

くらべてみて

 どちらもエンターテイメント性の高いパニックホラー系が人気で、かつての暗くてじめじめとしたニッチさは薄れているかもしれません。昨今ではクトゥルフ的な恐怖よりもライトノベルやアニメ、映画などから輸入されたライトホラーテイストが受けているようですから。
 しかしホラージャンルわけにはそれほど意味は無いのでここでは語りません。机上の空論で終わりますし。

*1:自ずとKP負担も増える

ゆうやけこやけシナリオ「風そよぐ魚もおよぐ五月晴れ」

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Boothにて¥0でDLできます。

概要

 ある日、変化たちのもとに空から魚が降ってきます。良くみればそれは「こいのぼり」のようなのですが、どこからやってきたのか分かりません。
 「こいのぼり」をまるで生き物のように言ってからかうネズミや、風で吹き飛ばそうとするカラス。
 山の変化たちや街の人々と出会いながら、変化たちはこの魚の帰り場所を探すことになります。


超会議のTRPG即売会には行けないので、一人でエアTRPG祭り!
と言うことで、季節ネタのゆうこやシナリオを公開しました。
いつもどおり、セッションやリプレイ配信など自由に遊べるフリーシナリオです。
遊んだ報告をツイッターなどにいただけると著者は喜びます(笑)。
是非遊んでみてくださいね。

desktheory.booth.pm

TRPGくらべる01 剣と魔法のファンタジー

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 先日、おもいつきで国産二大ファンタジーTRPGの比較をツイートしてみた。
 この記事がこれからTRPGをはじめる人のなんらかの指針となれば良いと思う。

 比べるのはアリアンロッドRPG2Eとソードワールド2.0だ。

 どちらも剣と魔法、そして古代の超科学がロストテクノロジーとして残っている世界。
 PCの生死や差別感、神など設定には勿論違いがあるが、神と魔の戦いも主軸に据えており、どちらも文庫サイズの基本ルールブックと共通項は多い。

[アリアンロッドRPG2E]

FEARゲーとしてかなり完成されたシステム。スキル組み合わせは定石もあるが、多様性もあるのでキャラメイク好きには良い。フェイトによる判定の振りなおしなど、PCが活躍しやすく負けづらいのが特徴。
世界観もゲーム的で分かりやすいのが初心者にもお勧め。
異世界転移もあり。
PCの立ち位置は、著者の傾向からもヒロイック路線が強い。世界の危機を救おう。
ファンタジーのお約束ともいえる神への信仰や国家なども実は凝っているのだが、あまり生かされたリプレイ作品を見ないのが残念。独自の暦や曜日などの設定もあるので細かいコラム部分も知るとおもしろいだろう。

[ソードワールド2.0]

グループSNEの王道国産TRPGの後継。剣と魔法の異世界ファンタジーを地でいきつつ、昨今のライトノベルの定番、「失われた過去文明の遺産として機械」も登場する。
PCは多様な技能とともに膨大な種族を遊べるのが魅力。
システムは2Dで判定するが、一部に威力*1表を用いる。これがソードワールドらしさの一つ。
データ面は煩雑のようで、一定の法則があるので慣れれば容易い。
世界観がいい意味で泥臭く、PCが低レベルではわりと死と隣り合わせなのが良い。個人的には「穢れ」に対する差別観が魅力。*2

●システムの違い
 システム的な大きな違いはダイスを使用する数だろうか。
 ソードワールドでは常にダイスは2Dが基本だ。ダメージロールは威力表*3で管理され、表の威力が上がることで大ダメージとなる。
 アリアンロッド2Eはダイスを2個以上使用する。ダメージロールでは10個を超えることもあり、出目の合算で大ダメージとなる。
 この差は大きい。アリアンロッドは直感的に加算で数値が分かるが、ソードワールドの威力表は意識しないと分からない。逆にダイスが増えすぎると遊ぶ際に意外と大変だったりもするし、威力表は数値の分散が非常に優れている。

●世界観の違い
 わたしは「生死」の観念「迫害」を例にあげたい。

 ソードワールドでは死者を蘇生する魔法がある。これはシステムが保証するもので、生き返る変わりに穢れというポイントが加算されていく。
 穢れというのは世界観的に忌避されるもので、蘇生したPCや穢れ持ちのPCは迫害の対象となる。
 この「迫害されるもの」を世界設定に明記しているのも、ソードワールド2.0の肝だと思うのだ。いかにも泥臭い地続きな冒険者としてPCを描くのに適している。

 逆にアリアンロッドでは死者蘇生は無い。システムで死亡したキャラクターシートはロストするとなっている。(そのため、アリアンロッドは死にづらいようにPCが優遇されるシステムとなっているのだが)
 死者の蘇生は無いが、輪廻転生は世界設定(sw2.0にも輪廻転生はあるが)で示されている。
 また、敵対種族は明記されているが、迫害対象は大きくは明記されていない(いることはいる)。
 「迫害」や差別をあまり扱わず、敵対が明確なものにだけ焦点を当てやすい。それ故にPCたちはヒロイックな存在として描かれる事が多くなるのだ。

●剣と魔法のファンタジー
 さて、あくまで個人的な見解を述べたがどちらも同じファンタジーのTRPGじゃないかとも言える。
似ている。しかし、似ているが違うのだ。
 だからこそ、GMやPLはその違いを意識する事ができるとより一層面白くなる。
 まぁ、あくまで机上の空論だが。

*1:レーティング

*2:差別や迫害されるPCを遊び、その価値観の違いをどうRPに繋げるか、シナリオにどれだけ生かせるかが肝。

*3:レーティング表