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TRPGくらべる01 剣と魔法のファンタジー

メモ

 先日、おもいつきで国産二大ファンタジーTRPGの比較をツイートしてみた。
 この記事がこれからTRPGをはじめる人のなんらかの指針となれば良いと思う。

 比べるのはアリアンロッドRPG2Eとソードワールド2.0だ。

 どちらも剣と魔法、そして古代の超科学がロストテクノロジーとして残っている世界。
 PCの生死や差別感、神など設定には勿論違いがあるが、神と魔の戦いも主軸に据えており、どちらも文庫サイズの基本ルールブックと共通項は多い。

[アリアンロッドRPG2E]

FEARゲーとしてかなり完成されたシステム。スキル組み合わせは定石もあるが、多様性もあるのでキャラメイク好きには良い。フェイトによる判定の振りなおしなど、PCが活躍しやすく負けづらいのが特徴。
世界観もゲーム的で分かりやすいのが初心者にもお勧め。
異世界転移もあり。
PCの立ち位置は、著者の傾向からもヒロイック路線が強い。世界の危機を救おう。
ファンタジーのお約束ともいえる神への信仰や国家なども実は凝っているのだが、あまり生かされたリプレイ作品を見ないのが残念。独自の暦や曜日などの設定もあるので細かいコラム部分も知るとおもしろいだろう。

[ソードワールド2.0]

グループSNEの王道国産TRPGの後継。剣と魔法の異世界ファンタジーを地でいきつつ、昨今のライトノベルの定番、「失われた過去文明の遺産として機械」も登場する。
PCは多様な技能とともに膨大な種族を遊べるのが魅力。
システムは2Dで判定するが、一部にレーティング表を用いる。これがソードワールドらしさの一つ。
データ面は煩雑のようで、一定の法則があるので慣れれば容易い。
世界観がいい意味で泥臭く、PCが低レベルではわりと死と隣り合わせなのが良い。個人的には「穢れ」に対する差別観が魅力。
差別や迫害されるPCを遊び、その価値観の違いをどうRPに繋げるか、シナリオにどれだけ生かせるかが肝。

●システムの違い
 システム的な大きな違いはダイスを使用する数だろうか。
 ソードワールドでは常にダイスは2Dが基本だ。ダメージロールはレーティング表で管理され、表の威力が上がることで大ダメージとなる。
 アリアンロッド2Eはダイスを2個以上使用する。ダメージロールでは10個を超えることもあり、出目の合算で大ダメージとなる。
 この差は大きい。アリアンロッドは直感的に数値が分かるが、ソードワールドのレーティング表は意識しないと分からない。逆にダイスが増えすぎると遊ぶ際に意外と大変だったりもする。

●世界観の違い
 わたしは「生死」の観念「迫害」を例にあげたい。

 ソードワールドでは死者を蘇生する魔法がある。これはシステムが保証するもので、生き返る変わりに穢れというポイントが加算されていく。
 穢れというのは世界観的に忌避されるもので、蘇生したPCや穢れ持ちのPCは迫害の対象となる。
 この「迫害されるもの」を世界観に明記しているのも、ソードワールド2.0の肝だと思うのだ。いかにも泥臭い地続きな冒険者としてPCを描くのに適している。

 逆にアリアンロッドでは死者蘇生は無い。システムで死亡したキャラクターシートはロストするとなっている。(そのため、アリアンロッドは死にづらいようにPCが優遇されるシステムとなっているのだが)
 死者の蘇生は無いが、輪廻転生は世界観で示されている。
 また、敵対種族は明記されているが、迫害対象は大きくは明記されていない(いることはいる)。
 「迫害」や差別をあまり扱わず、敵対が明確なものにだけ焦点を当てやすい。それ故にPCたちはヒロイックな存在として描かれる事が多くなるのだ。

●剣と魔法のファンタジー
 さて、あくまで個人的な見解を述べたがどちらも同じファンタジーのTRPGじゃないかとも言える。
似ている。しかし、似ているが違うのだ。
 だからこそ、GMやPLはその違いを意識する事ができるとより一層面白くなる。
 まぁ、あくまで机上の空論だが。