画面の先のTRPG

1on1(ソロプレイ)

 昔、1on1セッションコンベンションという挑戦的な試みがあったが、いまやオンセ*1ではソロプレイという呼び方で普及した遊び方となった。*2
 ソロでの遊び方はPLの活躍機会とシナリオへの当事者性は確保してくれるし、何より煩わしい困ったPLと同席しないで済む。閉じた遊び方と見られるかもしれないが、ある意味で安全が確保されているためニーズはあるのだろう。*3
 普及したとは言えGM1人対PL1人という構図の遊び方は対面で遊ぶオフ*4よりもオンセでの方が盛んだ。そしてオンセでのソロプレイはわりと初心者にも受けが良いようだ。

オンセ≒ウェブゲの構図

 オンセでのソロプレイ。これは対面ではなくディスプレイを挟んだGMとのセッションが一種のCRPG*5的なものを髣髴し、TRPG*6に馴染みが無かった層にもウェブアドヴェンチャーゲーム(ソシャゲとか)のように受け入れられたのかもしれない。それにはオンラインセッションツールである「どどんとふ」インターフェイスの影響も大きいのではないだろうか。
 セッションログがアドベンチャーの会話文のように流れ、それとともに立ち絵や音楽と言った演出も加わる。TRPGというアナログゲームが一種のデジタルゲームに生まれ変わる瞬間だ。*7

TRPGセッションは見るもの?

 こういったデジタルゲーム画面風の見栄えは新たな動きを呼んだ。たとえば観劇的TRPGを楽しむ動きもこれらの影響があるのではないだろうか。テキストで起されたセッションではなく、セッションそのものを配信する*8という試みは、画面栄えのするインタフェースやイラスト、小物など*9が欠かせなかっただろう。
 こうしてTRPGを遊ぶという以外、見世物としての側面も強く生み出した。ちなみにこのような観劇的楽しみもまたソロプレイの延長とも言える。

 役割のある大人数が囲む卓から、役割をフレキシブルにした少人数によるセッション。自身が遊ぶだけではなく、他者の遊びを鑑賞するという楽しみ方*10

 さまざまな遊び方の変遷は実に興味深い。ことセッション配信、動画などが流行ったTRPGシステムは爆発的な人気を得た*11

TRPGはイメージと体験を遊ぶ

 TRPGイメージ体験を遊ぶゲームでもある。イメージというのは訓練していないと実はあまり働かない能力*12だ。そのためTRPGの遊びのイメージを分かりやすいビジュアルに表現し、体験を演劇的にデザインできた功績は大きい。
 この演劇的体験は、目的の整理、他者との交渉、協力、目的達成のための手順の構築、そして成功体験と振り返りなど体験学習としての側面も研究されている。遊びの中にもさまざまな知恵が隠れているのは自明の理だが、意識せずに遊んでいるPLも多いだろう*13
 この手のプロセスを意識して学ぶことは、ゲーム製作や様々なエンターテイメント作品を作る際の糧になるだけでなく、様々な仕事にも作業手順や思考整理といった部分で役立つ。今流行のソーシャルネットゲームにもTRPG経験者の採用などという求人項目があるくらいだ。そして業界の様々な人々がこのTRPGというマイナージャンルだが「何かある」遊びを経験しているそうだ。

 自分の目的、表現、他者との意見交換や刷り合わせなど意識をすることで得られる体験もあるだろう。そう言う遊びでもあるとオンセでもオフセでも、1on1もしくは1onManyな先のGMやPLの存在を意識して遊んでみるとまた新たな発見があるかもしれない。


とかいう机上のはしがきを7年前くらい前にも言ってたようでツイッターから発掘してきました(笑)。

そいやLive2Dの技術、バーチャルユーチューバーとかあんな感じのアバターを咬ませてのオンセだったら、キャラの見た目とか変えられるからオンセも面白いよね。数年前、FFのオンラインのとかPSOのアバターでゲーム内のチャットでTRPGしてるって話を聞いて目から鱗だったけど、画面の先のTRPGは色々と変わってきてるな。

  

 

*1:ウェブ上で遊ぶオンラインセッション

*2:ソロプレイという呼び名の変遷も興味深いところだ

*3:この辺りは今も昔もなお話ね

*4:通常のセッションをオフラインセッションとする

*5:コンピュータつまりゲーム機をもちいた方のRPGとかのことね

*6:いまさらだけど人と人の会話で行うRPGの方ね

*7:アナログデジタル論議はとりあえずおいておく

*8:生放送、ニコニコとかのあれ

*9:実際のフィギュアやマップをカメラで映す配信だけでなく、イラストや効果のあるカットなどを組み合わせたものもある

*10:もちろん以前からリプレイ専などあったが

*11:卵が先か鶏が先か論

*12:イメージが乏しい状態で遊ぶ場合は現代舞台は有効だったようだ

*13:もちろん意識しなくてはならないものでもないのであしからず