「ブローチと真っ暗悪魔」は「遥 唯祈」@HAL_2002さん作の「てるてるRPG」てるてるRPG|ティス・トゥルーのシナリオです。突発的に書いたのでちょっと本来のルールと運用が違うかもしれませんが、なんとかアレンジしてみてください。基本と応用(キーワード)などで遊べると思います。
■0 お話のはじまり
あるところに小さな王国がありました。
そのお城には好奇心旺盛な王子様がいました。
ある日の事、王子さまはお城から抜け出して怖いカイブツが住むという真っ暗な森へと探検にでかけました。カイブツなんてへっちゃらと思っていた王子様ですが、とつぜん現れた金色の目に驚いて逃げ出してしまったのです。
お城に戻ると大事なブローチを森に落としてしまった事に気が付きます。
王子「困ったなぁ、あのブローチは誕生日に貰った大切なものなのに」
お城から抜け出したことがばれた王子様は王さまに叱られて森には出かけられなくなりました。そこできみたち冒険者の出番となったのです。
王子様(の使い)はきみたちにブローチを見つけてほしいとお願いしてきます。
みんなは助けてくれるかな?
- ブローチを取り戻してくれたら王子さまはご褒美の宝をくれると約束します。
- ブローチは暗闇の中でもほのかに青く光る不思議な宝石がはまっています。
- 「暗闇を照らす灯り」は不思議な魔法の灯りで水にぬれても消えないよ。
→いいよ
ありがとう。森の中は暗くてあぶないから「暗闇を照らす灯り」をあげるね。
→やだー
そんなことを言わずに助けてあげて、王子様はえんえん泣き出してしまうよ。
→いいよ
ありがとう! 王子さまは泣き止んで「暗闇を照らす灯り」をくれるよ。
→やだー
ほんとにダメ? どうしたらやってくれるのかな……王子さまは泣きながら帰って行ってしまうよ。
王子様のお願いを受けたらもう一度、みんなのキャラクターを確認しよう。
■キャラクターの自己紹介
- 冒険にでかけるきみたちはどんなキャラクターかな?
- 自己紹介をしてみよう。
- キャラクターの名前は?
- どんなクラスを選んだの?
自己紹介が終わったら冒険にでかけましょう。
■1 森へ入ると
森へとはいっていくと昼だというのに真っ暗です。王子様のくれた「暗闇を照らす灯り」で明るくなった所は見えますが、遠くは暗くて見えません。
「ホーホー」と森の中から声がします。何の鳴声でしょうか?
まほうつかい:知識 シーフ:ワナ/カギ
→実際にフクロウだと分かれば「正解だよ」と次の描写に。
→誰も分らなそうなら「シーフ」の人に手を挙げてもらいましょう。
シーフならとっても耳が良くて暗い中でも人一倍目が良いのでわかります。あれは「フクロウ」の鳴声です。
明かりを向けると木には金色の瞳のフクロウが止まっています。フクロウの口にはなんと青く光る「王子様のペンダント」が咥えられていますよ!
フクロウはそのまま森の奥の方へと飛んで行きます。みんなで追いかけましょう。
(もし、フクロウを弓矢とか魔法で撃ち落とそうと言われたら、暗闇だし音もなく飛ぶフクロウを狙うのは無理で今はフクロウの金の目とペンダントの光をおいかけるしかないよ! と説明しましょう)
■2 倒れた木
森を進んでいくと鬱蒼と茂った草木が倒れて道を塞いでいます。回り道をしていたらフクロウを見失ってしまうかもしれません。こんな時、力持ちの「せんし」なら木をどかしたり、剣や斧で道を切り開いて進めるのに!
→「せんし」の人に手を挙げてもらいましょう。
木を持ち上げたり、持っている武器を使って道を切り開けます。
■3 不思議な扉
きみたちがフクロウを追って進んでいくとフクロウは岩山の小さな穴の中へと入っていきました。その穴の下にはきみたちが入れるくらいの大きさの固い鉄の扉があります。
固すぎて剣では歯がたたないでしょうし、鍵穴も見当たりません。しかしなにやら「魔法のことば」が書いてあるのがわかります。
→「まほうつかい」の人に手を挙げてもらいましょう。
まほうの呪文を唱えれば扉の文字が光輝いて勝手に開きます。
(定番呪文はオープンセサミーでしょうかね?)
扉の先は洞窟になっています。
■4 洞窟の中
洞窟の中をしばらく進むと石壁から生えた蛇口からぴちゃりと水の音とともにゼリーの「モンスター」があらわれたよ!
ゼリーはみんなを飲み込もうとおそってくる。「モンスター」を追い払えるのは誰かな?
→「せんし」 武器でたたかってゼリーをぺしゃんこにしたよ!
追加ルール③「なかまと力を合わせてみよう」
他のクラスでももしかしたら活躍したい子がいるかもしれない。そんな時は『壁の蛇口から次のゼリーが落ちてきてぺしゃんこのゼリーが復活したよ! せんしだけでは手がたりないかも! みんなも手伝おう!』と追加してみよう。
→「まほうつかい」 「蛇口から出る魔法の力でゼリーがやっつけられない」と分かる。
→「シーフ」 蛇口のワナを解除して蛇口を締めるとゼリーは力が弱くなる。
→「せんし」 蛇口が閉まったならゼリーをやっつけられるよ。
■5 石の部屋
ゼリーをやっつけて進むと、壁や床が綺麗に整えられていて石でできたお部屋になっているよ。
その部屋の真ん中の椅子にフクロウが止まっていて、キミたちがやってくるとフクロウは人の姿に変身する。フクロウの正体はまほうつかいのおじいさんだったのだ。
フクロウ/おじいさん「ホーホーホー、よくやってきた。きみたちは勇敢なぼうけんしゃのようじゃな」と話しかけてくるよ。「ブローチをお探しかな?」
→そうだよ。
「ブローチはワシが持っている。しかしタダでは返せない。じつはワシも困っていることがあってな。森を真っ暗にしている悪魔を退治したいんじゃ」
悪魔を退治してくれるかな?
→いいよ
それは助かる。あくまはこの洞窟の先に居て森の中の「昼」を食べて「夜」にしてしまうんじゃ。
→やだー
ではブローチは諦めてくれんかの。
→いいよ。
助かるのぉ。
(まほうつかいのおじいさんから力づくで取り戻したり、騙そうとするとフクロウになってまた何処かへと飛んで行ってしまうかもよ? と説明してみよう。)
- おじいさんは森でひっそりと暮らしていたまほうつかい。
- 悪魔が昼を食べるせいで森は真っ暗になり、おじいさんも困っている。
- 真っ暗なままだとあぶないカイブツが増えてしまう。
おじいさん「悪魔がひるんだら、悪魔の口に「灯り」をほおりこむんじゃ。そうすれば悪魔を退治できるからのぉ」
と最後に伝えましょう。
■6 昼を食べる悪魔
きみたちがお願いを聞いてさらに洞窟の先へと進むと辺りは水晶でできた道へと変わります。(水晶は白く透き通った宝石だよ。)手に持った灯りを照らすとキラキラします。
そんな中、黒い水晶が現れます。そして次の瞬間――
悪魔「おまえたち、そのキラキラをやめろー!」
と黒い水晶の塊から出て来た真っ暗な悪魔がきみたちにむかって怒鳴ってくるよ。
怒鳴り声は「魔法の力」を持っていて「魔法のバリア」を張らないとみんなは怖くて力がぬけてしまうかも!?
→「まほうつかい」が手をあげてくれたら、みんなを守るための「魔法のバリア」がはれるよ。
悪魔「まほうつかいがいるのか! それなら手下たちに襲わせるまでだ!」
悪魔が足元の宝箱の鍵を開けると中から「オオカミ」がとびだしてくるよ! 牙を受け止められないと食べられちゃうかも!
→「せんし」が手をあげてくれたら、襲い掛かるオオカミをおいはらうことができるよ。
悪魔「宝箱の中にはまだたくさん手下がいるんだぞ! おまえたちがいつまでもつかな!」
悪魔の足元の宝箱のフタをしめて鍵を掛けられれば手下を閉じ込められるかも!
→「シーフ」が手をあげてくれたら、悪魔に気が付かれず宝箱に鍵をかけられる。
悪魔「俺様の手下が閉じ込められた!? おのれ~今度は俺様が相手だ!」
悪魔がきみたちにおそいかかってくるよ。
悪魔はとってもつよいけど、どうしたら退治できるんだっけ?
→「灯り」を口にほおりこむと答えてくれたら、それを実行しよう。
→なんだっけ?となったら「まほうつかい」の人に手を挙げてもらおう。まほうつかいは悪魔の弱点が「灯り」だとおじいさんが言っていたのを思い出せるよ。
→「せんし」「シーフ」 悪魔を脅かしたりして「灯り」を口の中に放り込む役をやってもらおう。
■7 悪魔が消えていく
悪魔「わー灯りを食べちゃった! 俺様は灯りを食べるとここには居られなくなるんだ~。わー!」と叫びながら悪魔はどこかへと消えて、黒い水晶が白い水晶に変わって行きます。
やったね。悪魔を退治できたよ!
悪魔が退治されていなくなると、フクロウが飛んできて「悪魔を退治してくれてありがとうのぉ。これは約束のブローチじゃ」ときみたちにブローチを返してくれましたよ。
さぁ、ブローチを王子様に届けましょう。
■8 お話のおしまい
きみたちはブローチを取り戻してお城にもどったよ。
王子様にブローチを返してくれるととっても喜んできみたちに「ありがとう! このブローチは父上や母上から貰った大事なものだったんだ」と感謝する。
悪魔を退治してとっても活躍したきみたちは国でも評判のぼうけんしゃだ。
そしてもちろん、王子からもご褒美を貰えたよ。
めでたしめでたし
おわりに
本シナリオは自由にセッション利用して構いません。その際、アレンジも可能です。実際に遊んだセッションは「てるてるRPG」の二次創作として扱いますので、「てるてるRPGの使いかたとお願い」を必ず確認してください。